クリーン・ランゲージとシンボリック・モデリング

クリーン・ランゲージを使ったシンボリック・モデリングの面白さを紹介します。

アフリカン・ヴァイオレット

アフリカン・ヴァイオレット

 

エリクソンの話しは山ほど聞いて来ましたが、中でも私が大好きな話しをしましょう。

 

エリクソンのことを良く知るそのドクターは、彼がある集会のために、自分の街に立ち寄るという噂を聞いて、彼に電話をかけて来たのです。ドクターが言うには、彼の患者で、大富豪の娘なのだが、一人暮らしの寂しい女性がいる。年老いた両親を亡くしてから、彼女はますます引きこもりになって、ほとんど外出もしない。彼女が唯一出かけるのは日曜のミサだけだ。どうか、一度彼女を訪ねて欲しいと。

 

エリクソンはその依頼を承諾し、集会場に行く前にタクシーを乗り付け、その大きなお屋敷の戸口に着いたのです。ベルを鳴らすと、その女性が応対しました。

 

「どなたでしょうか?」か細い声で彼女は尋ねました。

 

「私はドクター・エリクソン。あなたの主治医から聞いているね? 彼があなたに会うように言ったので、こうして訪ねたのだが、中に入れてもらって良いかな?」

 

「あ、はい、どうぞ」戸惑いながらもドアを開ける女性。

 

ギィーと音を立て、重厚なドアが開いたが、中はとても薄暗く、廊下も、リビングも、ほとんど日が射さないかのよう。。

 

「家中の部屋を全部見せてもらいたい」エリクソンは遠慮なくそう言い、彼女は台所から二階の客間、書斎、次から次へと彼を案内しました。ベルベットのどっしりしたカーテン、布がかかったままのソファ、、、どの部屋も薄暗く、湿っており、彼女の寂しさを映し出していました。

 

庭に通じる渡り廊下にさしかかったとき、エリクソンはその角に紫色の可憐な花を付けた鉢植えを見つけました。

 

「あの花は?」

 

「あ、あれは、、アフリカン・バイオレットです」女性はうつむきがちに答えました。

 

「ふむ」

 

エリクソンはそのまま玄関に向かい、戸口に立ってこう言います。

 

「あなたはあなたの主治医の言うことを受け入れられますね?」

 

「はい」

 

「それなら、その主治医の依頼で来た私の言葉は主治医の言葉だと受け取っていただけますかな?」

 

「はい」

 

「では、約束してほしい。できるだけ多くのアフリカン・バイオレットを買いなさい。そして、これからはミサに行ったら、そこに来ている人びとから聞き出しなさい。誰かお誕生日の人がいるか、結婚記念日などのお祝いの日が近づいている人がいるか、そして、その相手にこの花を贈るのだ。アフリカン・バイオレットをね。約束できるかな?」

 

「はい、わかりました」女性は答え、エリクソンは待たせてあったタクシーに乗ったのです。

 

時は流れ、エリクソンのところに一つの郵便物が送られて来ました。送り主は、彼に依頼をしたドクターです。中には一冊のタウン誌が入っていて、その表紙には優雅に微笑む年老いた貴婦人の写真とともにこんなタイトルがーー。

 

バイオレット婦人と呼ばれたその女性は

多くの人びとに愛され、惜しまれて、静かに眠りに就いた

 

どんな人も、かならずその人の中にリソースを持っています。私たちの仕事はいっしょにそれを見つけることなのです。

 

クリーン・ランゲージとシンボリック・モデリング

 

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